掲示板への質問と回答24

No.24 神ちゅう会の尾について

Q24:金魚伝承最新号を見て”尾”の特色に興味が湧きました。
 ”神ちゅう会の尾”と称される尾型とはどのような形態なのでしょうか。
 昨年度の親魚の部、東大関がそれに相当するのでしょうか。
 先生は流体力学に基づいて魚の形態をご理解されていますが、上記の尾型はどう表現できるのでしょうか。
 静止時に平付け状態で、泳ぎ出しに従って尾肩が前方斜め下に水(圧力)を切り、尾の曲面上下の流速の差から生じる圧力差(ベンチュリの法則)を上手く振り込みに織り込んだものなのでしょうか。この振込みなら尾型のつぶれが最小でトップスピードに持ち込めるのでしょうか。
 流体力学的なご教授をお願い致します。
 先ず、神ちゅう会(野木)の尾形についてお答えします。
 尾形には、平ずけと、ななめずけがあります。
 流体力学からは私は、尾芯の美しい斜めずけを好んで研究をしてまいりました。そして、尾の4分の1で(尾先)水を後ろにけり泳ぐこと(振込み味)を研究してまいりました。その4分の1が腹形より出るくらいの大きさとし、親骨が右へ曲がる際には右の腹をたたき。左へ曲がる際には左の腹をたたくような腹形と尾形の間隔を求めてまいりました。
 それらは、日本らんちゅう協会所属時代には、それらの尾形魚を出品し、野木の尾形といわれることもしばしばでした。
 一方、最近の品評大会は、数秒の判断のため、平ずけ尾が上位に来ることが多くなりました。それ故、勝負に勝つことを考慮すると好みとは関係なく、泳ぎはやや重くなりますが、平ずけ尾を尊重することも否めない事実です。
 このようなことから、貴方のご指摘の東の大関は、完全に私が満足する尾ではありません。しかし、らんちゅうの審査は、尾の良し悪しで判定するのではなく、相対的バランスが最もよいものを上とする考え方から、審査長として東大関に推薦しました。
 また、流体力学と尾の関係について若干説明しますと、泳ぐ際の腹形による渦巻きが尾形を持ち上げるようにする体系が最も好ましいと考えております。それは上述した腹形と尾形の間隔のことに通じます。
 私は流体力学については、横浜国立大学の造船科の教授とらんちゅうの模型を見せて、数回の議論をした程度の薄学ですのでさらに詳しく勉強する場合には、新幹線や、飛行機の設計上の文献等をご参考になさってください。