-神ちゅう会専属 寿ペット主催 1尾会の紹介-
オフシーズンにおける飼育勉強会
野 木 一 男
はじめに
寿ペットでは、 10年前から、写真1.に示しましたように春三月下旬に1尾会を開催しております。この1尾会は、前年秋時(11月上旬)に写真2.に示した同腹魚(尾を除く体長3cm、鉛筆の太さ)を希望の会員が、それぞれ1尾ずつ譲り受け(数尾の人もいますが)その後、次年の3月下旬までの4ヶ月間に、魚がどのような成長をするかについて各自がそれぞれの飼育方法で飼育し、その成果を発表し、 本番での当歳魚の飼育向上に寄与することを目的としております。
2002年度の成果と魚評 (2002年3月24日開催)
写真3.に示しました魚が、参加者全員による審査の結果、頭とバランスがよいとのことで人気を集めました。その理由は、写真1.のスタート時の魚と比較し、体長は3cmから7cmに成長し、頭は目先が開き、ときんが大きくなり、獅子頭としての特徴を見事に表現した 魚となっていたからでした。飼育方法は、11月上旬から12月中旬までの40日間を水温20℃、餌は冷凍赤虫を主体とし、1日2回、固形飼料を1日1回少々与えたとのことでした。
飼育槽は、 120リットルで、おとりの魚(同じ程度の大きさの魚)を6尾加え、計7尾で飼育したそうです。その後2月までの間 、越冬をし、3月に入り徐々に餌を与えだし、当日の3月24日を迎えたそうです。
写真4.には、2番目に人気のあった魚を示しました。この魚も1番人気魚と同等な体形と大きさに育っており、バランスのよい魚となっておりました。1番人気魚との違いは、目先がやや丸く頭の迫力不足が感じられました。飼育方法は1番人気魚と偶然でしたが、全く同様でした。ただ異なる点は飼育尾数が2尾で、1番人気魚の飼育者の7尾より少なかったことです。このことを考察すると、飼育水量と魚数 の バランスが、頭の発達に影響しているものと思われます(魚自身による水作りのためかな?)。
次に3番人気の魚を写真5.に示しました。体長は約5cm で、飼育スタート時と比較して約2cm成長しておりました。頭の周囲が白色 のため、ときんだけが目立ち、目先にものたりなさを感じました。しかし、他魚には無い、尾形と尾先を上手に使った泳ぎが見事でした。
飼育方法は、1~3番人気魚まで同様でしたが、この魚の飼育者の場合、飼育尾数が12尾と多く、成長に差が出たものと思われます。
以上3尾の魚を紹介しましたが、同腹の魚でも飼育方法によって、成長に大きく影響を及ぼすことをお分かりいただけたと思います。他 にも多数出品魚がありましたが、ちょっと大きくしすぎた魚(体長12cm)、色彩にこだわリ過ぎ、形は良いがやや頭の発育不足の魚、高温で飼育したため(外気温と飼育水温差が大きく)、尾が張りすぎた魚等がありました。
らんちゅうは、飼育方法によって化けると言われますが、10年続いている寿ペット主催の1尾会は、シーズンオフを利用した行事とし て参加会員全員の飼育技術の向上に大変参考になり、会員相互の親睦とともに、会が目指す魚作りの基礎になっていることを確信す るものです。寿ペットの長年のご尽力にあらためて感謝する次第です。





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